こちらのペンダントライトは、ぱっと見て江戸時代の町人やお坊さんが頭にかぶっている笠を一瞬思い浮かぶのですが、よく見なくてもそんなことはなく、平たい円盤の形をしている。でも何度見てもの笠を2枚合わせたような印象が拭えないので、結局クロカサ(黒笠)と呼ばれることになりました。そんなゆるい感想から名づけられた名前ですが、ともかくシンプルな楕円形で、シックで落ち着いた印象を空間に与えてくれる大人っぽい照明です。下から見上げるときれいな丸にみえ、放射状に伸びるラタンの線も素敵です。黒に塗ったラタンを使用しているとはいえ、ラタンという素材感から冷たい印象はなく、あたたかみも感じられるインテリア照明です。

黒色のライトなので、どうしても明るい色のものと比べて重たい印象があると思いますが、シェードの大部分は1本1本ラタンを並べて編み込まれた格子模様で、隙間から後ろが透けて見えるデザインです。そのため、比較的軽やかな雰囲気です。平たい形の為、圧迫感もさほどありません。和風テイストにもおすすめで、落ち着いた雰囲気で天井から明かりを灯してくれます。もちろんアジアンやナチュラル系など様々なテイストでも使えますし、写真のようにコンクリートのお部屋など、無機質な場所と対比するように合わせると、冷たくなりすぎず、また、やぼったくなりすぎないのでおすすめです。

照明の明るさは、基本的に使用する電球の明るさに比例するのですが、やはり黒色の見た目をしているので、若干暗く感じる人もいると思います。このあたりの明るさの好みは個人差があるので一概には言えませんが、もし物足りない場合は、他のランプと併用して雰囲気づくりに徹するという使い方がおすすめです。真ん中の筒に入る電球は下向きに1つのため、基本的には真下に向かって明かりが拡がります。なるべく明るくしたい場合は、LED電球であれば使用可能の消費電力(ワット)内で白熱球の60〜100W相当の明るさといったものもご利用いただけますので、お試しください。もちろん、場所が確保できるのであれば、ダクトレールを使用して複数つるすのもありです。

※「ダクトレール」とは複数のライトをレール内の好きな位置に取り付けられる天井用の照明器具です。